自治体・小売・日用品メーカー・リサイクラー協働でのつめかえパック水平リサイクルへの挑戦

背景・目的

シャンプーやボディーソープ、洗剤などの日用品のつめかえパックは、プラスチック使用量の削減に貢献する反面、多層構造であることや汚れなどの問題から、水平リサイクルが難しいとされてきました。これに対し、循環型社会の実現のために志を同じくする神戸市と小売、日用品メーカー、リサイクラー（アミタ含む）18社が共同で使用済みつめかえパックの水平リサイクルに挑戦し、「KOBE PLASTIC NEXT」の考えを具現化するべくプロジェクトを立ち上げました。神戸から全国に広がる活動とするべく、取り組みを推進しています。


プロジェクト主体：神戸市
小売企業：ウエルシア薬局株式会社、生活協同組合コープこうべ、株式会社光洋、株式会社ダイエー
日用品メーカー：アース製薬株式会社、花王株式会社、牛乳石鹸共進社株式会社、
クラシエホールディングス株式会社、株式会社コーセー、小林製薬株式会社、サラヤ株式会社、
株式会社ミルボン、ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング株式会社、ライオン株式会社
リサイクラー：大栄環境株式会社
事務局：NPO法人ごみじゃぱん
アドバイザー：アミタ株式会社
協力・連携：クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス（CLOMA）

概要

神戸市内75か所の小売店舗などに回収ボックスを設置し、市民の手によって洗浄・乾燥されたつめかえパックを回収。回収に協力していただいた方には神戸市公式アプリから「イイことぐるぐる」ポイントを付与するなどインセンティブの設計も工夫しています。 BOXに集まったつめかえパックは店舗への配送戻り便などを利用して集約され、リサイクルのための試験・研究開発に利用されています。将来的にはつめかえパックが再びつめかえパックに生まれ変わり、循環が続いていくことを目指しています。

獲得された共創価値（成果）

2021年10月から2024年9月末までの期間で、約5tのつめかえパックを回収することができました。また、日用品メーカー12社が協働で課題や技術を共有し、よりリサイクルしやすいつめかえパックの素材や形状について議論を行っています。また、アイデアを出し合い、回収の要である市民の皆様に還元するための様々なリサイクル製品を検討しています。アミタは本プロジェクトにおいてアドバイザーとして関与しています。

関連サービス

サーキュラーエコノミー推進支援

廃棄を前提としないビジネスモデルの設計から 循環スキームの構築支援まで統合的に支援

持続可能なまちづくり

「関係性の増幅」と「循環の促進」を基盤と
した地域住民・自治体・企業が協働する新たなまちづくり

プロセス

Process 01

【回収】

市民の皆様によって洗浄、乾燥されたつめかえパックを小売4社の各店舗および神戸市の資源回収ステーションに設置された専用ボックスにて回収。

Process 02

【選別・保管】

神戸市の小売75店舗と神戸市が設置する資源回収ステーションの27施設から、回収された使用済みつめかえパックをリサイクラーの拠点まで運搬し、選別・保管。

Process 03

【再生処理】

リサイクラーによって選別されたつめかえパックのフィルム容器を花王（株）和歌山研究所に運び、再生処理を行います。ここでは紙シールやアルミ箔などの異物を除去し、洗浄・粉砕・乾燥を経て一度ペレット化され、再びフィルム容器を製袋します。耐久性や外観、保存性などの評価を行いながら、実際に市中販売するための改良を続けます。

　　　　　　　　　　　　　　出典：神戸プラスチックネクスト　ファクトブック

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