CASE STUDY

静脈産業とセメント産業の持続可能なバリューチェーン構築

image
  • 会社名

    株式会社トクヤマ 様

  • 対象地域

    山口・茨城 他

  • 事業内容

    セメント製造・総合化学工業メーカー、リサイクラー

image

背景・目的

セメント産業は、ビルやダム、橋などのインフラを支える基礎素材を提供しています。またセメント産業は、他産業からの副産物や廃棄物を原料・熱エネルギー源として活用することで、資源循環に大きく貢献してきました。セメント1t当たりの廃棄物・副産物使用量はこの30年で2倍近くに伸びています。セメントの生産量は年々減少傾向にありますが、セメント産業が社会全体の資源循環のために重要な役割を果たすことは、この先も変わりありません。

Changes in cement production volume

課題

セメント工場が受け入れる廃棄物は、火力発電所から排出される石炭灰のように多量で一定品質のものばかりではありません。多種多様な副産物・廃棄物を原料や燃料としてバランスよく利用するための品質や数量の管理は、セメント工場が最も気を遣うことの一つです。

また近年では、世界的な脱炭素の潮流が、セメント産業に大きな影響を与えており、製造過程で排出されるCO2排出削減や熱エネルギー源の非化石化にも貢献する新たな技術開発や、原料代替・熱エネルギー代替の検討が進められています。

Changes in cement production volume

概要

セメント工場が気を遣う廃棄物の数量や品質の安定に一役買っているのが、アミタのような中間処理会社の存在です。アミタの循環資源製造所では、様々な業種の製造工程から発生する、汚泥や燃え殻、ばいじん等を調合し、安定した品位・品質・数量の原料へと仕立て直し、それぞれのセメント工場が求める規格や納期に合わせてご提供しています。言わば、セメント会社による廃棄物原料の管理や調整の一部を、アミタが事前に行っているのであり、その役割を担うからこそ、アミタの原料は安定して受け入れいただけるのです。

脱炭素や熱エネルギー源の非化石化、サーキュラーエコノミーなどの潮流を背景に、セメント製造に係わる天然資源を副産物や廃棄物で代替する動きがより一層加速しており、トクヤマ様とアミタはその開発においても協力関係を築いています。近年では、下水汚泥の貨物輸送による再資源化や、石炭使用量の削減に繋がる熱エネルギー代替の提案、供給を実施したり、半導体製造プロセスの副産物をアミタが加工しセメント製造工程で使用したりする等、トクヤマ様はたゆみない副産物・廃棄物使用技術の向上を、アミタはそれに応える原料の製造や供給を行ってきました。

獲得された共創価値(成果)

トクヤマ様のセメント工場では、90年代からアミタからの出荷原料を利用いただいており、その出荷量は24年度には年間22,000t(推定通算300,000~400,000t)にのぼります。アミタの100%再資源化サービスは、トクヤマ様をはじめとするセメントメーカーの存在なくしては提供できません。

長年にわたって、アミタの循環資源製造所から原料・熱エネルギー源の代替資源を供給する中で構築された信頼関係をベースに、循環型社会を実現するパートナーとして日々チャレンジを続け、更なる連携を深めていきます。

お見積り・お問い合わせ

お見積り・お問い合わせ

まずは、お気軽にお問合せください。

お問合せする

その他の事例