アミタ株式会社

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アミタ(株)、宮城県南三陸町で、日本初となる環境と社会に配慮した国際的養殖認証「ASC養殖場認証」の審査を2015年11月12~13日に実施。

リリース2015.10.29

アミタホールディングス株式会社(本社:京都市中京区 東証JASDAQ市場上場:2195 代表取締役会長兼社長:熊野 英介)の事業会社であるアミタ株式会社(以下、アミタ)は、宮城県南三陸町に在所する宮城県漁業協同組合志津川支所戸倉海域のカキ養殖業に対して、「ASC養殖場認証審査」を2015年11月12日(木)13日(金)に実施します。
認証取得可否の決定時期は、来年1月以降と見込まれ、取得すれば日本で初のASC養殖場認証取得となり、すでに同町の団体が取得したFSC(R)森林認証と併せ、海と山の二つの国際認証を取得した団体が存在する世界でも非常に稀な自治体となり、同町が掲げる「南三陸町バイオマス産業都市構想」の実現にもつながります。(FSC® N001887)

ASC養殖場認証とは

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2010年に設立された「ASC(Aquaculture Stewardship Council: 水産養殖協議会)養殖場認証」は、環境に大きな負担をかけず、地域社会(人権や労働等)に配慮した養殖業を「認証」する国際的な認証制度です(※1)。責任ある養殖水産業を認証する「ASC 養殖場認証」と、適切な加工・流通を行っていることを認証する「ASC COC認証」の2種類があり、今回は「ASC 養殖場認証」の審査となります。これまで、天然の水産物の認証を取り扱う「MSC漁業認証」で2件の国内事例(※2)がありますが、ASC養殖場認証の審査は国内で初となります。世界的な水産物の需要拡大等に伴う天然水産物の乱獲が問題となる中、養殖業は今後も成長を続けていくと予想されます。国内でも2020年の東京オリンピック開催に向け、責任ある水産物の生産がより一層求められると考えられています。
※1)環境への負荷、地域社会への影響等を評価するため、養殖場建設による自然環境の破壊、水質や海洋環境の汚染、エサとなる生物の過剰利用等に関する審査項目が魚種ごとに設定。 ※2)認証を受けた漁場から獲れた水産物の製造・加工・流通を認証するCOC認証取得は国内70件以上(リリース時点)。

ASC養殖場認証審査の概要およびご取材について

以下の日程・内容で公開審査を行います。ご取材希望の方は下記までご連絡ください。
【取材受付】アミタホールディングス株式会社 共感資本チーム 前田・藤本
[TEL]075-277-0795 [FAX]075-255-4527 [E-mail]press@amita-net.co.jp
ご取材いただける場合は、11月12日までに上記連絡先までご連絡ください。

取材詳細
【日時】11月13日(9時30分集合~12時)        【審査内容】ASC養殖場認証
※変更があり8時集合となりました。海上審査のみご取材の方は9:30集合です。
【審査対象者】宮城県漁業協同組合 志津川支所 【審査対象】同支所 戸倉海域
【集合場所】南三陸町戸倉波伝谷漁港 カキ処理場前
※変更があり宮城県漁協戸倉事務所(住所:宮城県本吉郡南三陸町戸倉字津の宮1)集合となりました。
※ご取材に際しては、「ASC養殖場認証審査見学 申込書及び誓約書」に同意のうえ署名してご提出いただく必要があります。※ご取材いただけるのは、養殖場の現場審査のみです。12日に実施予定の書類審査はご取材いただけません。

ASC養殖場認証 申請者の声

東日本大震災は、産業だけでなく生活の全てを失ってしまうほど凄まじいものでした。長年カキの養殖業を営んできましたが、私たちは自己の利益や生産量の拡大を優先するあまり、環境に負荷を与え、自然を征服しているような感覚にさえ陥っていたように思います。しかし、今回の悲劇の中で、自然の驚くべき再生力をも目の当たりにしました。私たちは、自然の恵みを得て生活している事を改めて認識し、自然と共に生きていく事こそが、最善の方法なのではないかと気づきました。この度、ASC養殖場認証の取得を目指すことで、自然の再生力を活かした本来の漁業を復興していくとともに、成熟した強い産業として再生することが、これまでご支援をいただいた皆様への恩返しだと思考えています。

宮城県漁業協同組合 志津川支所戸倉出張所 カキ部会 部会長 後藤清広氏

漁協として、組合員(漁業者)の生産量及び収益性の向上を目指し、様々な取り組みを模索している中で、東日本大震災を迎えました。私たちは、改めて自然の偉大さの中に生かされている事を知り、南三陸の豊かな海と共存する新たな道として、ASC養殖場認証の取得を目指すことを決めました。持続可能な方法で管理された安定的かつ高品質な漁場を確立し、今回審査を受けるカキ養殖場だけでなく、南三陸の水産業全体のブランド力向上に取り組んでいきたいと考えています。無事に認証を取得することができれば、日本初の事例として、宮城県の漁業、そして日本の漁業全体をより良い方向に変えていく事が出来れば、大変名誉な事だと思います。

宮城県漁業協同組合 志津川支所 支所運営委員会 委員長 佐々木憲雄氏

「南三陸町バイオマス産業都市構想」と「ASC養殖場認証」の関係

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南三陸町は、全域が分水嶺の内側に囲まれた、森・里・海の恵みが豊かな町です。東日本大震災以後、同町は「生命活動に必要な最低限のものはできる限り地域内で賄えるよう備えるべき」として、人と環境にやさしく災害に強いまちづくりを目指す復興計画を立案しました。
2014年に「南三陸町バイオマス産業都市構想」が国の選定を受け、官民共同で事業化を推進しており、2015年10月にはアミタが運営するバイオガス施設「南三陸BIO」が稼働を開始、さらに町内の別団体が、責任ある森林管理を認証する「FSC®森林認証」を取得しています。今回のASC養殖場認証を取得すれば、世界でも非常に稀な、同一行政区内で「森林」「水産養殖業」両方の環境認証を取得した団体が存在する自治体となります。

関連リリース

・2015年9月:アミタのバイオガス施設「南三陸BIO」開所のお知らせ
・2015年7月:南三陸森林管理協議会が管理する森林のFSC®森林認証審査を宮城県で初めて実施
・2012年10月:アミタが持続可能な養殖水産物を認証するエコラベル「ASC認証」において、アジアで初めて「ASC COC認証」(製品製造、加工、流通業者の認証)の認証機関に認定

【お問い合わせ】
 アミタホールディングス株式会社 経営戦略グループ 共感資本チーム 担当:前田・藤本
 電話:075-277-0795(直通)/ メール:press@amita-net.co.jp
 ファックス:075-255-4527 / URL:http://www.amita-hd.co.jp/