トビムシのウンコ FDA染色写真つき!
2009年1月 8日 20:23 カテゴリ:トビムシについて コメント(0)
ちょっとマニアックなものを発掘してしまいました。
大学4年生の時に撮影したトビムシのウンコのFDA染色写真です。
緑色に光っているのが生きている細胞=バクテリア。
体長数ミリのトビムシは、0.1~0.2ミリ程度のウンコを、毎日10個ぐらいは生み出しています。
数日経つと、そのウンコたちの中にはバクテリアが繁殖します。
トビムシの腸管を通る際に有機物が酵素で溶かされ、ほどほどに水分を含んだ状態に
調整されて出てくるのがウンコですから、バクテリアにとってはウハウハものです。
21歳の私は、1つのウンコの中にある、光の粒を毎日毎日数え続けていました。
1つのウンコには少なくても100個ぐらいの光の粒があり、多いときは500を超えました。
ざっくり平均で300個のバクテリアがいたということにしてみましょう。
1m2あたりのトビムシの数は、だいたい5万~10万匹と言われます。
これもざっくり7万匹ということにしましょう。
では、1m2の森林土壌の中で、トビムシたちはバクテリア何個分の棲みかを
毎日生産しているでしょうか。
7万円匹のトビムシ×10粒のウンコ×300個のバクテリア=2億1千万個のバクテリア
ざっくり1m2あたり2億個のバクテリアの棲みかを、トビムシたちは毎日生み出している
ということになります。
トビムシのウンコのようにバクテリアの活性が高くて無機化された養分がたくさん
出てくるところを、Nutrient Hot Spot(以下、ホットスポット)と言います。
このように小さなホットスポットが、トビムシやらササラダニやらの活躍によって
生み出されているわけですが、そこに直接植物の根が届くかというとそうも
いきません。
水分が豊富にあるところですと、水を通じて養分が移動してそれを根がキャッチ
して吸い上げることができますが、乾燥気味の土壌ではそうもいかない。
そこで活躍するのがカビです。
カビはホットスポットとホットスポットをつなぐように菌糸を土壌中に張り巡らします。
カビにとってもバクテリアがたくさんついているようなところは、食料として価値のある
場所です。植物の根は、乾燥気味で養分の確保が難しい状態では、このカビとの共生
関係を持ちます。
根を通じて光合成によって作り上げた炭水化物を菌に与え、その代わりに菌から養分を
分けてもらうのです。
物が足りないときほど、分かち合う共生関係が発達するのは生物社会の常であります。
土の中のミクロな世界の中にも、宇宙はあるのです。
そして生き物たちの物語がそこにもあります。
夜遅くまで顕微鏡をのぞいてトビムシのウンコの中にある光の粒を数え、
大学を出て空を見上げると、またそこには光の粒が・・・
空に広がっている宇宙だけでなく、
トビムシのウンコの中にも宇宙はあったのです。。



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