お盆とご先祖様と森林
2009年8月10日 07:44 カテゴリ:理念 思想 価値観など 風景 季節など コメント(2)
まもなくお盆です。西粟倉村でも、お盆を前にお墓の掃除を熱心にしておられる姿を
見かけます。
お盆というのは、ご先祖を供養する行事であり、「ご先祖様」を大切にする日本人の
価値観を維持してきた重要な行事です。
しかし、最近のお盆は、「お盆休み」という日本人が一斉に休みをとる季節という意味
しかなくて、ご先祖様との関連は意識されなくなってきているような気がします。
ご先祖様に感謝しながら生きてきた世代は、感謝とともにある「家を守る」という義務も
背負って生きてきました。戦後の植林についても、薪炭林や採草地として利用されてきた
土地を価値があるものとして次世代に受け継ぎたいという気持ちがあったと思います。
今の時代になって難しいのは、伝統的な価値観や義務感からあまりに自由になって
きた中では、70代以上の方が持っているご先祖様への感謝と義務感を、それより下の
世代へと引き継がせることは容易ではありません。
多くのお年寄りが、自分たちと次ぎの世代とは価値観が違うということを認めて、
自分たちの価値観を引き継ぐをことを断念しています。断念することによって、先祖の
1つ手前にあるお年寄りを大事するという価値観も半ば放棄してしまうこともやむを得ず
承知しているようです。「無理に押し付けると子どもや孫に嫌われてしまう」ということを
もっとも恐れているようです。
「代々引き継いで来た土地(宅地、田畑、山林等」によって生きていくことができる
社会から、お金によって生きていけるという貨幣経済を中心とする社会に移行した
のは、田舎についてはわずか50年ほど前のことです。
約50年前に一斉に植林が行われた時期は、次世代へという価値観と貨幣経済の浸透
による金銭欲とが一体となっていた特殊な時期だったかもしれません。
社会の仕組みが変わった以上は、先祖の苦労の積み重ねの結晶である土地の
ありがたみが減ってしまうのもやむを得ないかもしれません。
しかし、森と地域を未来へと引き継いで行くためには、お盆ぐらいはご先祖様を大事に
する心を日本人として思い出していくことも大切かもしれません。



(株)アークウェブ
2009年08月13日 14時34分
今日は迎え盆ですね!
都会の日常の中ではついご先祖様のありがたみを忘れがちになってしまいます。
お盆休みで帰省することで、お墓参りをし、ご先祖様のことを想う。
最近は夏休みをお盆に限らない企業も増えていますが、季節を感じ、自分のルーツを振り返るために、お盆に休むということも大切だなぁ、と感じています。
牧大介
2009年08月14日 05時21分
アークウェーブさん
いつもお世話になっています。
田舎を持たない人が東京では増えてきていて、
そういう人たちがなぜか森に関心を持ち始めているような
気がします。
人より長く生き続ける森や木というものについて、よりどころとなる神聖な何かを、意識の深いところで感じる感性が、
まだ日本人にはあるのかもしれません。
田舎を持たない人たちは、ご先祖を意識する機会も
持ちにくいのですが、その代わりになる何かを求めている
のかもしれません。